RPAとAI-OCRで庁内業務を効率化!

~定型作業を自動化し、職員が「考える業務」に集中できる環境へ~

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そもそもRPA・AI-OCRとは?

AI-OCR RPAのモデルケース

通常のOCRとAI-OCRの違い

近年、自治体でも「働き方改革」や「業務効率化」の必要性がますます高まっています。

住民サービスの高度化や人員減少への対応など、限られた時間と人手の中で、

どうやって業務をスムーズに進めるか。これは多くの自治体に共通する課題です。

本記事では、こうした課題の解決策として注目されている RPA と AI-OCR の活用方法をご紹介します。

この2つのツールを組み合わせることで、定型的な事務作業を自動化し、

職員がより付加価値の高い業務に時間を充てることが可能になります。


そもそもRPA・AI-OCRとは

まずは、それぞれの仕組みを簡単にご説明します。

RPA(Robotic Process Automation) は、パソコン上で人が行うルーチン業務を自動で処理するソフトウェアです。

たとえば、住民データの転記、Excel集計、システムへの入力作業などを自動で実行できます。

一方、AI-OCR は、紙の書類や手書き文字を高精度にデジタルデータ化する技術です。

AI(人工知能)が文字の特徴を学習し、影や傾きがある書類、癖のある筆跡でも正確に読み取ることができます。

まとめると

RPA:職員のパソコン作業を自動化するツール

AI-OCR:紙や手書き書類をデータ化するツール

この2つを組み合わせることで、紙からデジタルへの橋渡しを自動で行い、庁内のデータ処理を大幅に効率化できます。


AI-OCR&RPA モデルケース

導入イメージ:こんな業務に活用できます

例えば次のような業務で、RPAとAI-OCRの効果が発揮されます。

☑各種申請書や届出書の内容をAI-OCRで読み取り、RPAが基幹システムに自動入力

☑請求書や支払伝票の処理を自動化し、チェック業務の負担を軽減

☑アンケートや調査票など紙ベースの情報を自動で集計・整理

また、会議録の作成など、時間がかかる事務作業にも「トランスクリプション(自動文字起こし)」を活用することで、記録作業の手間を減らし、内容確認に集中することができます。


通常のOCRとAI-OCRの違い

従来のOCRでは、「文字の位置がずれると読めない」「手書きと印字が混ざると誤認識する」などの課題がありました。 そのため、帳票形式をOCRに合わせて変更する必要があり、導入のハードルが高い面もありました。

×読み取れない

AI-OCRでは、このような制約をAI技術が自動で解決します。

主な特徴は次の3点です。

要素①:画像補正機能

・正しく画像を読み取れるように、画像のノイズやズレ、傾き、影などを補正

・画像の種別を判定して、どの読み取り定義を適用するのが正しいか判定

「AI」による優れた自動画像補正することで、従来型OCRでは困難だった、「ズレ・傾き」や「影」がある例外的な画像でも高精度読取が可能です。

要素②:文字認識機能

・読み取り定義に従って画像の指定された領域にある文字を認識

・認識した文字について前後の文字から読み取り結果補正

・チェック等画像のカタチに意味があるものを変換して文字認識

・読み取り対象領域や対象外領域などで文字を読み飛ばし

要素③:認識結果の修正機能

・読み取り定義に従って画像の指定された領域にある文字を認識

・認識した文字について前後の文字から読み取り結果補正

・チェック等画像のカタチに意味があるものを変換して文字認識 これにより、従来では読み取れなかった多様な帳票にも柔軟に対応できるようになりました。


まとめ:RPA×AI-OCRで、庁内業務をスマートに

RPAとAI-OCRを活用することで、これまで手作業で行っていた入力・転記・集計といった定型業務を自動化できます。

人手不足が進む中でも、限られたリソースで安定した行政サービスを提供するための一歩となります。

業務の効率化は、「ツールを導入すること」ではなく、職員が「考える時間」を取り戻すことが目的です。

まずは一部の業務からでも、RPAやAI-OCRの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

庁内DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の第一歩として、確実な効果を実感できるはずです。